理事長賞B05Tokyo記念サステナブル建築・住宅賞(その他ビルの部)
「日本大学理工学部船橋校舎14号館」
建築主 | 学校法人 日本大学 |
設計者 | (株)日本設計 日本大学理工学部船橋校舎14号館学部側設計監理委員会 |
施工者 | 大成建設(株) |
建設地 | 千葉県船橋市 |
構造 | S造・地下SRC造 |
階数 | 地上5階地下1階 |
延床面積 | 9,528m2 |
講評
明るく開放的な学習スペースとコミュニケーションスペースの創造、周辺環境との調和と地球環境への配慮、最新テクノロジーの活用をテーマとした教室棟である。学習スペースとコミュニケーションスペースは、開放感に溢れ清々しい。特に、北側採光とし、南側の廊下との隔壁を全面ガラスとした教室は、新鮮な雰囲気に溢れている。周辺環境との調和と地球環境への配慮については、ソーラーチムニー、簡易エアフローウインドウ、クール・ヒートチューブ、雨水利用、太陽光発電、屋上緑化などの、各種の自然エネルギー利用手法を採用しており、それらの多くは、視覚的に明快な形にデザインされ、建築を特徴付けている。いわば教科書的なサステナブル建築とも言ってよい。太陽光発電については、シートタイプの太陽光発電モデュールをガラスの屋根やひさしにうまく取り入れている。
最新テクノロジーの活用に関しては、氷蓄熱ユニット、自然換気兼用換気ファンが効果的に用いられており、また、制振システムは、耐震性の向上による長寿命化をもたらすとともに、その間の居住性の確保の点からも評価できる。階段室周りの外部ルーバーは、ガラス壁の外側に設けられ、冷房負荷の低減に効果を挙げている。