理事長賞第2回サステナブル建築賞(事務所ビル部門)
「関電ビルディング」
建築主 | 関西電力(株) 関電不動産(株) 関電エネルギー開発(株) |
設計者 | (株)日建設計 |
施工者 | (株)竹中工務店 (株)きんでん 三機工業(株) (株)三晃空調 |
建設地 | 大阪市北区 |
構造 | S造(一部SRC造、RC造) |
階数 | 地上41階地下5階 |
延床面積 | 106,484m2 |
講評
効率的な事業活動、社会との共生、環境共生を目指した建物である。効率的な事業活動として、無柱空間や吹き抜けによるコミュニケーションの向上、社会との共生として外部空間の緑化や地域住民との交流スペースの確保、環境共生として周辺環境に適応した建物形態の採用、周辺社会へのインパクト軽減、経済性と快適性の両立を目的としている。建物形態の特徴として、エコフレームを採用し、無柱空間を実現するとともにブラインドと一体とした庇効果の追求や効率的な自然換気による冷房負荷の低減が挙げられる。環境共生手法として、河川水利用による高効率なヒートポンプ運転、ヒートアイランドの低減が挙げられる。水のリサイクルにより63%の上水を節約している。ゴミの分別等も超高層建物に重力式縦搬送システムを採用する等、優れた技術を採用している。経済性と快適性では、タスクアンビエント照明、インテリジェント照明等、制御システムを最大限に活用した省エネルギーシステムを採用している。本建物は超高層という条件の下に、最大限の省エネルギーと環境性能を追求した今後の規範となる建物であると言える。