理事長賞第2回サステナブル建築賞(その他ビル部門)
「清水建設技術研究所 新本館」
建築主 | 清水建設(株) |
設計者 | 清水建設(株) |
施工者 | 清水建設(株) |
建設地 | 東京都江東区 |
構造 | S造・一部RC造 |
階数 | 地上6階建 |
延床面積 | 9,634m2 |
講評
一階ピロティの柱頭に免震装置をもつ、現代の施工会社技術研究所にふさわしいともいえる全体デザインが特徴。屋上部分、地上庭部分におけるビオトープの採用、外気導入による省エネが特記できる。空調モードの多様な組み立てが効果的に働いていることが読み取れる。
PHS在席人数による省エネが実際に機能している点は特に評価したい。ゾーンごとの外気導入量をPHS利用によって入力された在席人員に応じて適正化し、外気負荷の低減を図った点が注目できる。床吹出しにパーソナルコントロールを入れていて、充分な計画が躯体蓄熱とともに実証している点も優れていると思う。サスティナビリティを考慮したサポート・インフィルの基本とした構造システムが採用され、構造計画と省エネ計画が総合的に機能している。さらに研究施設であるとともに省エネ、サスティナブルな環境作りに向けた教育的価値を実体化した建築として高く評価したい。