審査委員会奨励賞第10回環境・省エネルギー建築賞(その他ビル部門)
「セイコーエプソン(株)豊科事業所第2工場棟」
所在地 | 長野県豊科町 |
構造 | S造 |
規模 | 延床面積64,865m2 地上7階 |
建築主 | セイコーエプソン(株) |
設計者 | 清水建設(株) |
施工者 | 清水建設(株) (株)シミズ・ビルライフケア |
講評
工場の場合には製造プロセスへの投入エネルギー、また生産量の消長等が関係するので、建築設備単独での省エネルギー評価はなかなか困難である。
本工場の場合、建築設備系へのエネルギーと製造機械へのエネルギーとの比率を指標とし、これの経年変化を見ることによってエネルギー管理を行い、この値を在来の同種工場に対して40%削減することに成功している。
手法的にはクリーンルームの気密性の向上による換気量の削減とフリークーリングの活用が挙げられる。後者は当地の冷涼な気候条件を生かしたもので、地域特性に立脚した着眼といえる。
エネルギー以外にも排気処理、廃水処理も十分に行われ、また、安曇野の田園風景に溶け込む工場建屋の意匠など、環境への周到な配慮がなされている