IBEC 建築省エネ機構(一般財団法人 建築環境・省エネルギー機構)

優秀賞第3回サステナブル住宅賞(新築部門)

「空を臨む家」

建築主個人
設計者原空間工作所 エービーデザイン(株)
施工者(株)平井組
建設地静岡県静岡市
構造鉄骨造
階数3階建
延床面積366m2

講評

「空を臨む家」は、静岡県静岡市(Ⅳ地域)の古い住宅密集地の奥行きの長い短冊状敷地に所在する、地下1階地上3階建、鉄骨ブレース構造の住宅である。
光や風、水や緑を建物内に積極的に取り込み、快適性を向上させる配置・建物の空間構成を巧みに形成しており、自然と共生し環境に融和したデザインはコストパフォーマンスもよく、なにより家族に優しい。
特に、室内温熱環境の向上に寄与する建物中央のパティオや水の流れる屋根、躯体腐朽抑止を目的とした壁内結露が起こりにくい構造などと併せ、将来の加齢弱化に備えるエレベーターシャフトなど、暮らし方変化への対応にも配慮されており、随所にサステナブルであるための工夫が施されている。
省エネルギー設計のレベルは、パッシブ・アクティブの両面において総じて高く、外部の熱変化に対し、安定した室内気候を実現できている。
今後、外壁のグレーチングに緑が生え揃うことで、さらに室内環境が向上し、自然が身近に感じられるようになることであろう。

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