The BEST Programに関するお問い合わせ
【ご注意】
ご質問に対する回答は、サポート委員会にて検討の上、ご返信を差し上げております。
(1)通常、回答までに【5日程度】かかりますことを予めご了承下さい。
(2)業務上の期日がある方は、 十分な余裕をもってご質問下さい。
(3)下記のお問い合わせフォームに必要事項をご記入の上、ページ下の「お問い合せ内容を確認する」ボタンを押し、内容をご確認のうえ、送信して下さい。
ユーザー登録、契約方法などに関するお問い合わせはこちら
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よくあるご質問
ご利用するプログラムによって異なります。
詳細は、ホームページ「ユーザー登録」の「BESTユーザー登録のご案内」をご参照ください。
「ユーザー登録」URL
ご利用のウィルス対策ソフトによって、ご質問のような状況が発生します。
以下の手順を実施してください。
1.ご利用のウィルス対策ソフトの例外設定で、以下のフォルダを追加してください。
C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Temp
([ユーザー名]は実際にログインしているアカウント名になります。)
2.もし、上記フォルダが追加できない場合は、エクスプローラーの表示設定で「隠しファイル」を表示するように設定した後に再度例外設定でフォルダを追加してください。
上記手順でも症状が改善しない場合には、別の起動用パスワードを再発行いたしますのでBEST全般に関するお問い合わせフォーム(下記アドレス)にてご連絡ください。
https://www.ibec.or.jp/best/info.html#contact
下記アドレスに掲載している「よくあるご質問」をご確認のうえ、何でもお気軽にお問い合わせください。
オンラインストレージに学会講演論文、シンポジウム資料、研究成果・講義利用報告書(アカデミックユーザー)などを保存してあります。
アクセス方法は、ホームページ「技術情報」「公開記事・その他資料」をご参照ください。
「技術情報」URL
「IBECの講習会について」をご覧ください。
まずはユーザー登録をする必要があります。(大学の研究者については、アカデミックユーザー登録制度の特典があります。)
登録方法は、ホームページ「ユーザー登録」の「BESTユーザー登録のご案内」をご参照ください。
「ユーザー登録」URL
https://www.ibec.or.jp/best/user_entry.html
ユーザー登録完了後は、下記のサイトからプログラムをダウンロードすることができます。
登録完了後は、下記のサイトからプログラムをダウンロードすることができます。
受講者のレベルや目的に応じた講習会を随時開催しております。講習会の開催要項につきましては、以下をご覧ください。
ホームページ「IBECの講習会について」https://www.ibec.or.jp/seminar/index.html
利用するプログラムに応じて「フルユーザー」「BEST-Hユーザー」「省エネ基準対応ツールユーザー」に種別し、ユーザー種別によって異なります。
詳細は、ホームページ「ユーザー登録」の「BESTユーザー登録のご案内」をご参照ください。
「ユーザー登録」URL
「BEST省エネ基準対応ツールユーザー」として登録をお願いいたします。
ただし、「BEST省エネ基準対応ツールユーザー」は、プログラムをインストールするパソコンを限定していただく必要があり、途中で変更することができません。
不特定のパソコンでプログラムをご使用になりたい場合には、『フルユーザー』として登録する方法があります。
ライセンス購入料(初回のみ)と使用料をお支払いいただくと、ライセンス管理用のUSBキーを貸与しますので、これを装着した任意のパソコンでプログラムを使用することができます。
また、フルユーザー登録をしていただくと、「BEST省エネ基準対応ツールユーザー」のほかに「BEST専門版」、「BEST簡易版」、「BEST-H」、「BEST設計ツール」も利用することが可能になります。
詳細は、ホームページ「ユーザー登録」の「BESTユーザー登録のご案内」をご参照ください。
「ユーザー登録」URL
大学等の研究者向けに無償のアカデミックユーザー制度を用意しています。 アカデミックユーザー制度の利用に際しては、下記のとおり条件がありますのでご了承の上お申し込み下さい。
ただし、アカデミックユーザー制度の利用に際しては、ご利用条件がありますのでご了承の上お申し込み下さい。
ご利用条件の詳細は、ホームページ「ユーザー登録」の「BESTユーザー登録のご案内」をご参照ください。
「ユーザー登録」URL
https://www.ibec.or.jp/best/user_entry.html
なお、学生の方もアカデミックユーザー制度のご利用は可能です。
プログラムの保守、委員会運営、バージョンアップ、SE協力などに費用を要します。その実費をご負担していただきたく、無償という訳にはなりません。ご了解いただければと思います。
なお、大学研究者にはアカデミックユーザー登録制度(無償)の特典があります。
現在のところ、東京以外で開催する計画はありませんが、開催希望者が多い時には計画することも考えられます。
また、東京で開催した講習を録画してBESTホームページで公開しており全国の方にご覧いただけますので、自習するには最適かと思います。録画ビデオと一緒に、その講習で使用しているテキストや実習用のサンプルデータもダウンロードできるようにしてありますので、東京での講習と同じ内容を、都合の良い時間にお好みのペースで自習していただけるものと思います。
講習会のビデオ、テキストをを公開しているホームページのURLは、下記になります。
現在、講師の数に限りがあります。少数の受講者のために出向いて講習することは現在では考えられません。受講者数がある程度まとまれば、講習を考えたいと思います。よろしくご理解の程お願いします。
特に棲み分けを明文化したものはございません。
BESTの特徴は、建築・空調・衛生・電気の統合エネルギーシミュレーションツールであること、全体計算もできるし部分の計算もできる、同一エンジンで最大負荷計算、年間エネルギーシミュレーション、省エネルギー計画書作成支援ツールまでも含んでいる、というものです。10年ほど前まではHASP以外にはプログラムがない状況でしたから、今現在いろいろな評価ツール(詳細シミュレーションを行うものから、シミュレーションとは言えないが概算として有用なものまで多種存在する)があることはいいことだと思います。
ユーザーの皆さんが使用用途に適したツールを選択されることが最善ではないでしょうか。
BESTのような詳細シミュレーションでは、建築や設備の多くの省エネ設計要因の省エネ効果が要因間で交互作用効果を生じるという現象を詳細に把握できます。たとえばある省エネ設計要因の効果は、標準建物とZEBでは大きく異なるということが明確になります。
BESTは特に事務所用途とは決めていません。ただ、事務室とか居間のような空間に設備システムがついているというような計算が基本です。事務所用途でも計算できない空間、システムがありますし、他用途でも十分計算できる空間、システムはあります。
例えばBESTは多数室の室温変動計算ができるという特徴がありますが、この長所をどう生かすかは建物をどのようにモデル化するかに影響されます。住宅を精度高く計算するには一般に多数室の室温変動が計算できるといいといわれていますが、多数室の室温変動計算ができなくても住宅の計算は十分可能ですから、表現は難しいです。
他にBESTは上下温度分布の計算はできない、自然通風の建築単独計算はできるが連成計算はできないなどの難点があります。空調はモジュールを接続したり、予め接続されたシステム(テンプレート)を利用して、どういうシステムでも計算可能です。しかし、接続が複雑ですから、ユーザーインターフェイスがグラフィカルで、エクセルの入力補助機能がある「設計ツール」や「省エネ基準対応ツール」でモデルを作成し計算することが便利です。詳細の入力を変更する場合には、専門版へインポートすることが可能なので、ただ申請計算を行うだけでなく設計検討ツールとしても利用可能です。
プログラムの体験版は現在用意しておりませんが、講習会の動画を公開しております。
https://www.ibec.or.jp/best/tec_info.html
BESTの内容について深くお知りになりたければ、これまでに公表された学会講演論文や雑誌掲載記事などの資料、BESTによる試算例、BESTと海外シミュレーションプログラム比較についてHP内にて閲覧することができますので、以下をご覧下さい。
・ホームページ「技術情報/試算例、公開記事・その他資料」
https://www.ibec.or.jp/best/tec_info.html
また、プログラムを入手するにはコンソーシアムユーザー登録(有償)が必要となります。コンソーシアムユーザー登録については以下をご覧下さい。
https://www.ibec.or.jp/best/user_entry.html
他に、TRY-BESTという興味深いプロジェクトがあります。これは50程度のBESTを用いた建築計画、設備計画、総合計画に関する問題に関して入力データと結果を表示したものであり、ご自分の興味あるところを変更さえすればその結果が容易に得られるというものです。入力作業の不要な(ほぼ不要な)シミュレーションができるというものです。BESTに容易にTRYできるというものでTRY-BESTと称しております。詳細は以下を参照ください。
一般
建物やシステムの煩雑さ、使用するツールによって大きく異なりますが、2時間~7日程度ではないでしょうか。入力経験の有り無しによっても大きく異なると思います。デフォルト値を多用するか殆どデフォルト値は使わないかによっても異なります。簡易版の入力は、入力項目が整っていれば30分ほどで出来るでしょう。
ユーザーが各ケースを想定し、ケースごとにBESTを実行して結果を比較すれば目的は達成できると思いますが、系統的にそのような検討を一気に実行する機能は現在のところ備わっていません。
このことを正しく検討するには複数の採用省エネアイテムが最終的な形として定まってから(ZEBの検討なら最終的なZEBに対して)各アイテム(ご自分が気にされているアイテム)それぞれが採用されなかった時の計算をしてその差分をそのアイテムの効果として抽出し、最も差分の多かったものが最も効果があったと言えます。当然のことですが、ZEB検討のための標準建築における各アイテムの省エネ効果とは全く異なった値になることが明確になります。ですから省エネ効果の検討にはその計算条件を十分吟味しないと正しい評価はできないということです。
Windowsのコントロールパネルの「プログラムのアンインストール」という項目を開くと、お使いのパソコンにインストールされているプログラムのリストが表示されます。その中から”Java”という名前を探すと、発行元、インストール日、サイズと一緒にバージョンが表示されています。
また、最新バージョンのJavaプログラムは、下記WEBサイトからダウンロードすることができます。
(Oracle Java.com) http://www.java.com/ja/download/
BEST専門版プログラムは内部構成が複雑なため、Windows標準の解凍機能※では正常に解凍できません。(具体的な原因は、255文字を超えるファイルパスを扱えないことです。)
※zipファイルを右クリックして現れるメニュー(コンテキストメニュー)の中にある「解凍(E)」がWindows標準の解凍機能です。
解凍専用のソフトウェアなどを使用して解凍してください。下記のフリーソフト(無償)にて解凍できることが確認されております。
(Lhaplus) http://www.forest.impress.co.jp/library/software/lhaplus/ (Lhaz) http://lhaz.softonic.jp/
ライセンスキーが認識されていない場合は、ライセンスキーのデバイスドライバー(以下、ドライバー)をインストールしてください。
ドライバーは、BESTコンソーシアム会員用ダウンロードサイト” Bizストレージ ファイルシェア”から入手できますので、それを使ってセットアップを行ってください。
(Bizストレージ ファイルシェア) http://www.the-best-program.sharestage.com/UA001 ※格納場所は、” Bizストレージ ファイルシェア”→”GroupDisk”→”フルユーザー”内
また、McAfee社のウィルス対策ソフトが動作している状態では、ライセンスキーのドライバーのインストールが完了しない事象が複数報告されていますので、これに該当する場合には、ドライバーのインストールの間だけウィルス対策ソフトの動作を休止状態にして、インストール完了後にウィルス対策ソフトの動作を再開させることで解決します。
以下の2点にご確認下さい。
1)インストール時にパソコンのユーザー権限が管理者権限であること。
2)パソコンにウイルス対策ソフトがインストールされている場合は、その機能を一時的に停止させていること。
インストール時にzipファイルを解凍した先のフォルダ(専門版では”BEST-P.bat”が、省エネ対応基準ツールや簡易版では”best.exe”が含まれているフォルダです)を丸ごと削除すればアンインストールされたことになります。
アンインストール終了後に残された、デスクトップやスタートメニューに作成されたショートカットのアイコンも削除して下さい。
建築情報につきましては、XMLインポート機能を使用することで可能です。
設備情報につきましては、現在のところ未対応となっております。
専門版では、建築、空調、その他設備に共通して入力すべき物件概要データ(延べ床面積など)は特にありません。
設計ツールや省エネ基準対応ツールでは延べ床面積の入力が必要となります。
住宅の計算も可能です。
多数室計算(室と室の相互熱影響を入れた計算であり、住宅全体をひとまとめに各室間の相互影響を考慮しつつ解いているという様なことです。)が可能ですし、住宅特有の空調運転が朝昼晩と断続的な間々欠運転にも対応しています。空調としてクーラーを入れた計算も可能です。
是非住宅計算に使ってみて下さい。
作用温度、PMVなどの評価ができるようになっております。ご利用下さい。
計算時間間隔ΔTは1分まで短くできます。計算の中で最も短く設定する計算時間隔を「最小計算時間隔」といいます。空調と連成した計算の時間帯は「最小時間間隔」とします。その間は一定値です。建築単独計算の時は「時刻変動スケジュール」で、設定して下さい。その時の設定方法は、予冷や予熱時間帯で短く、場合によっては昼休みなどの変化が多い時間帯も短く設定してもよいと思います。空調と連成した時間帯にΔTを変化させることはできません。現状では一定値として下さい。
「空調と連成」とは、空調装置が動いている時間帯に空調機の能力や制御法に応じて建物側が影響を受け、相互に影響し合うことを連成と言っています。ですから空調と連成した時間帯とは空調の時間帯と同じことになります。「建築単独計算」とは、具体的な空調機は定めずに、空調の時間帯は温湿度が設定値に保たれていると仮定して計算するものであり、非空調時(自然室温)のみの計算という訳ではありません。建物側の検討においては、建築単独計算で十分な評価検討ができます。
建築
壁体材料については、データベースにユーザーが新たな材料の熱物性値(熱伝導率と容積比熱値、中空層の場合は熱抵抗値)を追加登録できる機能を備えています。
窓ガラスについては、自由入力したいガラスの特性に似ているガラスをデータベース内からあらかじめ選択した上で、熱貫流率、日射熱取得率、日射透過率、可視光透過率を入力することが出来ます。この場合、入力した値はガラス単体(ブラインドなし)の特性値となり、ブラインド使用時の性能推定や入射角特性の推定には、事前に選択した類似窓の特性が利用されます。
窓ガラスの熱や光に関する性能値は、本ホームページの「技術情報」の「データベース」の部分にまとめて記載していますのでご覧ください。
https://www.ibec.or.jp/best/tec_info.html
算出式に関する文献は、以下のようなものがあります。
郡・石野:熱負荷計算のための窓性能値に関する研究,日本建築学会環境系論文集No.600,pp.39-44,2006.2
郡・石野:同上 第3報 ダブルスキン,エアフローウィンドウの熱性能式の提案,日本建築学会環境系論文集No.682,pp.997-1002,2012.12
BESTの計算条件入力時に役立つ参考データなどをまとめたものが、本ホームページの「技術情報」の「マニュアル」の部分に「X_付録」という表題で公開されていますのでご覧ください。
「技術情報」URL
エアフローウィンドウ、ダブルスキンファサードの検討が可能です。
プッシュプル方式やプル方式の窓システムについては近い熱特性を持つ窓タイプを選択して計算してください。
BESTに外ブラインドの計算機能は付いておりません。
たとえば、窓に深い庇を設置するとか、窓の方位を北にして入力する方法で近似的に計算をすることが出来ますが、この場合、外ブラインドは常時閉鎖して直達日射を遮蔽している想定になります。
BESTでは昼光利用の効果を照明電力削減量とそれに伴う冷房負荷削減量で評価することが可能です。
プログラムでの操作の概略は以下の2点です。
a)「窓」の入力画面にて「昼光計算あり」を選択し、作業面高さや床・壁・天井等の反射率を入力する。
b)「照明」の入力画面にて、「調光計算あり」を選択し、設定照度や照明発光効率等を入力する。
ただし、BESTで対応しているのは連窓タイプの窓のみになりますので、それ以外の形状の窓の場合には、連窓に置き換えるための作業(面積を合わせるために窓高さを調整する、など)が必要になります。
非連成計算(熱負荷計算)用に、比較的容易な入力で自然換気を計算する機能があります。内外温度差と風力により変動する自然換気量を求められます。種々の自然換気許可条件を想定可能なことが特徴です。
連成計算用には、設備計算で用意されている自然換気用のテンプレートを利用する方法があります。
BESTでは、プログラム内部では壁体等の表面温度を算出していますが、外部に出力をしておりませんので、結露判定に利用することはできません。
BESTでは、「階」を含む空間構成を、室グループ、室、ゾーンの組み合せにより指定します。
入力データを作成する前に、この空間構成を決めます。具体的には、熱的に相互影響のある室やゾーンを室グループとして分けます。ゾーンは室温が均一な最小空間、室は閉空間で内部に複数のゾーンを含めることが出来ます。
一般ビルの場合、階ごとか室ごとにゾーン間の熱的相互影響を考慮すれば十分なことが多く、4階建てのビルの例では、2、3階を「基準階」として代表させ、「1階」、「4階」とともに、まず3つの室グループに分けます。次に、各階について、計算対象とする室、その内部を分割したゾーンを決めます。
階段空間は、その空間の特徴や計算用途にもよりますが、計算対象ゾーンとして扱わず、室温と外気温との中間温度などと仮定して温度条件だけ与えるようにする方法がよく使われます。
た、BESTの建築計算では、室内温湿度はゾーン内で一定と仮定していますので、吹抜空間に対しても上下に分割せず1ゾーンとして取り扱うことをお勧めします。上下にゾーンを分割した場合、ゾーン相互の影響を適切に仮定することが難しいからです。
設備データの設定方法については、吹抜空間ではないゾーンの場合と同じになります。
例えば、「ゾーンA」をコピーするには、まず新しい「ゾーンB」を作成しておきます。次に、「ゾーンA」を右クリックして現れるメニューから「コピー」を選択します。コピー先として「ゾーンB」を指定すると、「ゾーンA」の内容が全て「ソーンB」に複製されることになります。
「室」、「室グループ」も同様の操作になります。
室の数の上限はありません。室数が増えると、計算やファイルの書き込みのための時間が増大してくることに注意が必要です。また、データの出力量が膨大になるので、出力範囲(期間やゾーン)を限定させるとよいでしょう。
まず、多数室計算をするか単室計算の集合と考えるかが、大きな差異です。その中間もあります。多数室計算とは、5室なら5室がお互いに熱的に影響し合うことを考慮した計算です。単室計算とは5室の例なら、それぞれ5室はお互いに独立した計算になるということです。中間というのは、5室の内の3室は熱的に影響し合う計算(多数室計算)をし、他2室は独立した単室計算にするときです。単室計算といっても隣室温度を自室(計算しようとしている目的の部屋)と外気温による関係式で表現する(中間温度のように)ことが多く、隣室との熱の授受は行っていることになることにご注意下さい。隣室の影響のない完全に単室として解くことは,現場小屋のような一部屋建築の時以外には、殆ど考えられません。
以上のことを踏まえて頂いて、入力の手順を説明します。部屋数の多いときのデータの作成手順として、まず用語ですがインテリア、ペリメータのように壁のない区分けもあり得ますから、以下は部屋といわずにゾーンということにします。
(1)1ゾーンで答えを出す。その時、ゾーン間換気量はなし、内壁計算での隣接ゾーンの仮定は自室温と同じなどと仮定する。
(2)隣接ゾーンの影響を考慮しないケースとして、残りのゾーンを追加する。そして答えを出す。
(3)最後に隣接ゾーンの影響を考慮するケースに変更する。ゾーン間換気量のデータを追加し、内壁の隣接ゾーンの仮定条件を変更する。その時、前に説明したように無意味に隣室との熱的関係を増加させることは避ける。
単室計算で十分なもの、多数室にする必要のあるグループをよく見極めることが大切です。厳密に言えば、どんな建物でも全ての部屋がお互い熱的に影響しているともみえますが、ある部屋の熱影響が隣室の隣室まで影響するものは少なく、その先に続く室までは影響しないとしても十分正しい値が出ます。ということは、適宜、隣室温度を中間温度とか自室温と同一にしていいのです。
一挙にたくさんのゾーンのデータを作ると、なかなか答えが出ません。隣接ゾーンの影響を考慮する場合はさらに出ません。遠回りのように見えても、少しずつゾーンを作り足し答えを出して確認しながら進める方が、結局はスムーズです。
最大負荷計算の結果得られた最大負荷の値を自動的に空調の仮想機器容量とする機能が付いていますので、あらかじめ年間負荷計算に必要な入力条件も揃えておくと、最大熱負荷計算と年間熱負荷計算を選択して実行することが出来ます。
入力データ作成中に、他の案件のデータを参照しながら選択して読み込むことのできる機能(「他物件取込」)が付いています。スケジュール条件や壁体構造データなどほとんどの設定条件を、個別もしくはグループ単位で取込むことが出来ます。ただし、読み込む設定条件の内容に『スケジュール名』などの参照先がある場合には、不定となってしまう可能性があるので、取込み後に設定内容を確認することが必要です。
プログラムでの操作の概略は、以下の通りです。
a)メニューバーの「ツール」から「他物件取込」を選択し、読み込みたい他案件のデータファイルを指定する。
b)別ウィンドウで読み込みたい他案件のデータのワークスペース画面が開くので、読み込みたい設定条件(もしくは条件グループ)を右クリックして、開いたサブメニューからコピーを選択する。
空調
機器の性能特性は、業界団体から標準的な機器のデータの提案を頂いています。そのため、特定メーカーの機器の性能特性ではありません。
現在、モジュール接続を楽にするために、空調機など各機器を構成するモジュールをひとまとめにしたテンプレート機能を導入しており計算順序や接続が大分簡素化されています。また階層的な入力については、現在基準階という単位で入力もできるようになっており、それなりには対応しています。
機器の性能特性は、入力されたモジュールの接続を一覧できるpdf出力があります。現在では、それをご覧になりチェックすることになります。更なる簡易化が必要と考えています。
各室との接続は、ゾーンテンプレート内のモジュール「ゾーン システム接続用」というモジュールで接続先の室コードを指定します。
マニュアル「D 空調操作マニュアル」の4.2.3. テンプレート「ゾーン空調」のモジュール構成と内側のノード接続について、また、4.2.3.1. ゾーンだけを含む送風ダクト系のモジュール構成と内側の接続について①「 テンプレート ゾーン空調 ゾーンx1 VAV20101111 」及び②「 テンプレート ゾーン空調 ゾーンx5 VAV20101111 」をご参照下さい。
空調機の仕様変更は、空調機テンプレート内の各モジュール(コイルモジュール、加湿モジュールなど)の仕様を変更することにより行います。空調機テンプレートとその中のモジュールとの関係については、マニュアル「BEST-P 空調設備テンプレート操作マニュアル」の4章テンプレート「空調機」の概要をご参照下さい。モジュールの仕様の設定方法については、BESTの画面の右半分(ワークスペース)に登録されたモジュールを右クリックし、「プロパティ(スペック)」を選択することにより、仕様変更画面を表示させています。
また、ワークスペースに登録したテンプレートの内容を変更するには、以下のように行います。
・テンプレート内のモジュールの削除、追加を行う。
・テンプレート内のモジュール間の接続を変更する方法については、「BEST共通操作マニュアル」の4入力データの作成 4.7設備モジュールの登録(2)モジュールの接続をご参照下さい。なお、モジュールの削除については、マニュアルに記載がありませんが、ワークスペースに登録されたモジュールを右クリックし、「削除」を選択することにより削除可能です。
ワークスペース(BESTの画面の右半分)に登録したテンプレートの内容を変更するには、以下のように行います。
・テンプレート内のモジュールの削除、追加を行う。
・テンプレート内のモジュール間の接続を変更する方法については、「BEST共通操作マニュアル」の4入力データの作成 4.7設備モジュールの登録(2)モジュールの接続をご参照下さい。なお、モジュールの削除については、マニュアルに記載がありませんが、ワークスペースに登録されたモジュールを右クリックし、「削除」を選択することにより削除可能です。
階数を増やした場合、設備(セントラル空調)との連成方法には以下の2通りがあります。
1)「空調機+室」のセットを階数分登録し、各階の空調機を熱源の間を冷温水媒体で接続する方法です。
これは、実際の系統図に対応するように機器モジュール同士を接続するものです。
空調機が複数ある場合は、熱源の前後に2次側への送りヘッダと還りヘッダとして「空調・換気設備」--->「ダクト 配管」のフォルダ内に格納されている「配管分岐(1→n)」モジュールと「配管集合(n→1)」モジュールを用いて冷温水媒体を接続します。nは空調機などの系統数のことです。
2)基準階が複数フロアある場合は、流量の拡大・縮小モジュールを用います。
マスター情報ツリー(画面左側の窓)の「設備」タブのうち、「空調・換気設備」--->「ダクト 配管」のフォルダ内に格納されている「配管 質量流量縮小」モジュールを熱源(出口側)と基準階空調機(入口側)の間に挿入することによって、供給水温はそのままにして熱源から複数フロアに分岐して冷温水を基準階空調機に受け渡すことができます。
同様に、「配管 質量流量拡大」モジュールを基準階空調機(出口側)と熱源(入口側)の間に挿入することによって、還り水温と流量を合計したものを熱源に受け渡すことができます。
ただし、この場合空調機の消費電力等は1フロア分の値となりますので、データ解析の際にはフロア数倍する処置が必要になります。
慣れるまでは一見大変に見えますが、とても便利な方法です。とても新しい入力方法だと思って下さい。日本の設備の分野では使われていませんが、工学全般ではまた海外のプログラムでは使われています。現状はモジュールの接続の煩雑さがまだまだ残っていますが、接続方法の簡易化、不足しているモジュールの補充などを通して徐々に使いやすくなります。発展性は無限に近いといえる手法であり、どんな新しいシステムでも表現できるという大きな長所があります。
ユーザーが独自にモジュールを作成、登録する方法については、「設備モジュール作成マニュアル(登録会員限定)」をご覧ください。
現在は、機種毎に代表的な特性データが入っています。これらの特性データは、日本冷凍空調工業会・日本産業機械工業会等の協力を得て、複数メーカーの特性データを基に作成されています。
また、現在は特定メーカーの機種毎の特性データは整備されていません。ユーザー側による独自の特性データの使用については、ユーザー入力可能な熱源機器特性フォーマットの開発を検討予定です。
BESTコンソーシアム内の機器特性SWGで定期的にメンテナンスを進めております。
BESTコンソーシアム内の機器特性SWGで機器特性に関しては検討していますので、連絡をいただければ、検討いたします。
機器の動特性は、全ての機器を対象とするのではなく、大型熱源のウォーミングアップ時の熱遅れなど、エネルギー消費計算上影響の大きなものについて、検討を進めています。また、一部のモジュールには、配管の熱ロスの計算が入っていますので、その他の配管系の水熱容量と熱ロスについても検討を進めています。
現在は、EHPの寒冷地仕様に関して、代表的な機器特性が整備されていますので、この範囲であれば反映されます。また、その他にGHPの発電機能付、高顕熱型EHPが整備されています。
次の資料をご覧ください。
・「D.空調操作マニュアル」の
2.モジュールによるモデリング
3.テンプレートによる作成方法
4.各種テンプレートの解説
5.11.BEST媒体とは
・「設備モジュール作成マニュアル(登録会員限定)」
・「テンプレート作成マニュアル(登録会員限定)」
また、次の専門版・設備初級講習会のテキストもご覧ください。
・「2_モジュール接続と連成計算」
・「3_モジュール単体とサブシステムの計算」
・「4_テンプレートを利用した空調システムの快速構築」
シミュレーションプログラムを評価するツールとしてANSI/ASHRAE Standard 140-2011 : (Standard Method of Test for the Evaluation of Building Energy Analysis Computer Programs)が発行されています。その中の空調に係るテストケースには、CE100~CE200(2 月の冷房)、CE300~CE545(年間冷房)、HE100~HE200(暖房)があり、これらのテストケースをBESTで実施し、他のシミュレーションプログラムの結果を比較して同等の結果となっていることを確認しています。
ビル用マルチやPACなど個別空調機の空調方式については、省エネ基準対応ツールのデータを専門版で取込み計算できるようになっています。セントラル方式については一部不具合があり修正対応中で、次のバージョンの専門版で可能となる予定です。ユーザーが入力した機器名称を設備モジュールの名称に反映するなど取込後のモジュール構成が分かりやすくなる予定です。
デマンドレスポンス機能については現在開発中です。照明や空調機器の発停や運転条件の緩和などいろいろな方法があり、完成した機能を順次リリースしていく予定です。
現在、設備モジュール等の一覧表示機能を用意しています。こちらの機能をご利用ください。専門版でのExcel出力・取込機能については検討します。
次のバージョンには、空調機器モジュールと制御弁モジュールを一体とした「制御弁付き機器モジュール」(コイル、FCU、熱交換器)が用意されます。また、空調機器からゾーンへの給排気の接続には中継モジュールが必要でしたが、この中継モジュールを使用せずBM室内機等の入力画面でゾーン名を指定することで接続が完了する機能を追加しています。これらの新機能でモジュール構成数とノード接続が減り、作業性が改善される予定です。
予め接続が行われた2次ポンプテンプレートが開発されていますので、そちらをご利用下さい。
2次ポンプ設定するためには、熱源テンプレートと空調機テンプレートの間に独自にポンプモジュールを登録・接続する必要があります。一般ユーザーがこの設定を行うのは手順がやや煩雑です。
マニュアルについては、セントラル空調の場合「BEST共通操作マニュアル」と「空調設備テンプレート操作マニュアル」が基本となります。ただ、複数のマニュアルに記載が分散化しているため、はじめて取り組む方にとって必ずしも分かりやすいものになっていなかったかも知れません。今後改訂を図りたいと思います。
今は、時刻別の計算結果から集計して別途算出する必要があります。算出できるように検討します。
気象
国内用には、842地点の拡張アメダス設計用気象データが専門版に内蔵されていて、すぐに利用可能です。これらの気象データは気象学的に起こりうるデータセットを利用するもので新規性に富むものです。旧来の設計用気象データは気象学的には発生しえない厳しい気象で問題視されていました。海外用の気象データとしては、世界3726地点のWEADACデータの利用が可能です。WEADACデータは、(株)気象データシステム(http://www.metds.co.jp/)より頒布(有償)されています。
国内用には、842地点の拡張アメダス気象データの標準年データと実在年データが利用可能です。これらのデータは、気象データシステム(http://www.metds.co.jp/)より有償で頒布されています。申し込みの際には、以下の標準年データを指定して下さい。
標準年EA気象データ(1991~2000年のEA気象データに基づく標準年)
(「標準年EA気象データ(1981~1995年のEA気象データに基づく標準年)」はご利用できませんので、ご注意下さい。)
なお、現在は絶版になっている「拡張アメダス気象データ1981-2000、日本建築学会編」の本の付録DVDに含まれる標準年データもこれまで通りご利用頂けます。そのほか、専門版に内蔵されているBEST1分値データ(東京の実在年(2006年)のみ)も利用できます。
海外用の気象データとしては、世界2100地点以上のEPWデータの利用が可能で、米国エネルギー省のHPから無償で入手できます。
拡張アメダス標準年気象データは、DVDから一度読み込むとBESTフォルダを消さない限り残されます。
賢いやり方としては、よく使いそうな数十地点の気象分を予め簡単なケースで計算をしておけば、その後はDVDがなくても必要な気象を抽出して計算が可能になります。計算実行の最初に1年分の気象データを読み込むようになっています。
プログラムのバージョンアップなどを行うと、再度DVDから読み込む必要が有ります。
BEST1分値データは、1分間隔に変動する実在年(2006年)の気象データで、東京のみ専門版に内蔵されています。BESTの特徴を活かし、短い時間間隔で計算し詳細変動を検討したい場合に適しています。また、特別に2006年の熱負荷やエネルギーを推定したい場合にも適しています。
拡張アメダス標準年データは、標準的な1年間の気象を加工して作成したもので1時間間隔データです。標準的な年間負荷や年間エネルギーを求めたい場合は、拡張アメダス標準年気象データをご利用下さい。
「共通」タブにある「気象」の設定において、EPWフォーマットの気象データを選択することにより可能となります。気象データのタイプに「標準年データ」を、気象データ名称に「EPW」を選択し、EPWファイル名に使用するEPWファイルを設定して下さい。EPWファイルは、EnergyPlusのHPから無償でダウンロードできます。
アドレスは、http://apps1.eere.energy.gov/buildings/energyplus/cfm/Weather_data.cfmです。
北アメリカなどは全地点ともEPWが外に表示されていますのでそのまま利用し、ヨーロッパなどはZIPを開くとその中にEPWが含まれていますので、それを利用して下さい。EPWデータは気象データの不備(欠測データなど)も時々見られ、全地点とも計算可能という訳ではありませんが、世界のかなりの地点の計算が可能です。緯度経度の入力の必要もありません。ただし、サマータイムを無視した計算となっています。
1時間間隔の気象データを補間して5分間隔の気象データを自動生成して利用しています。
BESTで使用するには拡張アメダス形式にデータを処理する必要があります。
その他設備
太陽電池はアレイ公称出力kWを入力して計算することとしており、変換効率は、この時点で考慮されていることになります。(変換効率の良い太陽電池であれば、一般的に設置面積は小さいですが、面積ではなく出力kWで入力するためその差は計算には反映されません)。なお太陽電池の計算では、いくつかの損失補正係数を入力することになっていますが、本計算では電池種類によって温度補正係数の値を選択できるようになっています。結晶系、アモルファス系によって代表的な数値を例示していますが、選択した太陽電池に合わせた係数を入力下さい。
学会論文等で発表されたものより、男子大便器、男子小便器、女子大便器、洗面器などの時刻別の使用頻度パターンを作成しデフォルト値を設定しています。あらかじめ設定された水使用パターンに、1回あたりの器具吐水量や人員などの入力数値が掛け合わされ、計算時間間隔別毎の給水負荷パターンが計算されます。この使用頻度パターンをユーザーが変更して計算することも可能です。
時間経過にともない流出係数の値を変化させることは行っていません。 各計算ステップの気象データの降雨量に同一の流出係数をかけて求めた流量がその計算ステップで利用可能な水量として扱っています。
使用可能な発電機はガスエンジン(温水排熱)のタイプのみです。
モジュールとしては蒸気と温水が排熱利用できるガスエンジンやガスタービン、家庭用燃料電池(PEFC、SOFC)が開発中です。蒸気媒体の計算方法についても現在作成中ですので、排熱を蒸気で取り出す機器についてはシステムシミュレーションを行えません。
排熱投入型吸収冷温水機、暖房用熱交換器、給湯用熱交換器、給湯用予熱槽、デシカント空調機が用意されています。これらの排熱利用機器は、自由に組み合わせることができますし、排熱利用順序も自由に選択することができます。
発電機周辺の部分的なシステムのシミュレーションとなりますが可能です。冷温水などの実測値を境界条件モジュールに取込み、熱源機器モジュールに冷温水ノードを接続することで計算できます。BEMSで得られたデータから入口温度、入口湿度、入口流量、消費電力などを計算時間間隔ごとに整理し、BESTで読み込めるフォーマットのCSV形式のファイルにしていただければ、これらを入口境界条件としたシミュレーションが行えます。
空衛学会大会のBEST関連論文の連報(その92/2011年)
太陽熱集熱器とコージェネレーション排温水系統が並列に接続されているシステムのシミュレーションが可能ですが、試験的にシミュレーションしたためモジュール単位での接続となっておりテンプレートとして整理しておりません。必要なモジュールについては開発済みですので、モジュール単位での接続を行えばシステムシミュレーションが可能です。
可能です。これらの他に出力一定運転なども用意されています。操作方法はコージェネのマニュアルをご覧ください。
発電機の制御としては、電主熱従、熱主電従(逆潮流あり)、熱主電従(逆潮流なし)、出力一定より選択できます。一度接続してしまえば、発電機のコントローラの制御方式プルダウンで切り替えるだけで制御方式の違いをシミュレーションすることができます。
発電機の台数制御は計算可能です。また、排熱利用側が複数ある場合は、排熱利用する機器の優先順位を考慮して排熱配管系にシリーズ接続して計算するのがよいでしょう。
発電機は基本的に何台あってもシミュレーション可能なコントローラを整備しております。排熱利用機器も例えば排熱投入型吸収冷温水機とデシカント空調機、給湯用熱交換器、暖房用熱交換器などで構成されるシステムのシミュレーションが可能です。
対応しています。BESTは機器モジュールを自由に組み合わせてシステムを構築することができます。
熱源はエネルギー源に関わらず、自由に組み合わせたシミュレーションが可能です。コージェネレーションの発電した電力で電動系の冷凍機を運転し、排熱で排熱投入型冷温水機を運転するなどのシミュレーションも可能です。
電力使用の制約がある場合の具体的な対策として、様々な節電対策とあわせてコージェネレーションの発電量や蓄電池放電量の増加、電動式の空調熱源機器運転抑制などが考えられます。BESTで用意されているこれらのモジュールに対し、電力使用量が制約される制御を行うコントローラを開発しています。
現在、気象データに基づき気温の閾値や受電電力からデマンドレスポンスを発動することを想定し、たとえばですが室温や熱源送水温度、送風温度の抑制やCO2制御時の外気取入れ時設定濃度の緩和、コージェネレーションを熱主電従運転から発電出力一定運転に切り替える、蓄電池の放電を最大とする、非電動式の熱源機器を優先的に稼動する、などの状況を再現するコントローラを開発中です。
今後も、デマンドレスポンスに関する知見や政府のガイドライン等をふまえて適宜更新していきます。
蓄熱槽の種類には連結完全混合槽型と温度成層型の2種類が用意されています。また、複数の温度成層型をシリーズに接続した計算も可能です。温度成層型では、流入口の形状やサイズ、流速などで変化する混合領域と温度成層領域をもとめ水温による密度逆転による混合なども配慮した計算を行っています。水槽内の温度プロフィールなどで蓄熱システムの運転が効率よく行われるか確認することができます。
最大の特徴は、熱源、二次側、蓄熱槽の相互影響を考慮して、蓄熱槽内水温の計算を実施した上で、年間のエネルギー消費量が計算できるところです。
(1)様々なパラメータを変更して、エネルギー消費量の最小化を検討して最適な熱源、槽容量を求めるという意味では、設計にも利用できますが、初期の熱源や蓄熱槽の容量は最大負荷計算の結果を用いて別途設計してから、エネルギー解析する方が効率的です。
(2)出力されたエネルギー消費量データを元に計算することは可能と考えられますが、プログラム自体にそのような機能はありません。
(1)個別分散は冷暖切換え型の氷蓄熱のビル用マルチが用意されています。氷蓄熱ユニットはモジュールを検証中です。
(2)モジュールとしては、熱交換器プレート(水 水)が用意されていますので計算可能です。PID制御のモジュールを指定すれば、可能な範囲内では出口水温制御が働きます。
(1)スケジュール的な簡易なものしか入っていません。基本的には満蓄制御です。追掛け運転の開始は、始端槽の水温条件で設定可能です。定温蓄熱制御(吸込み三方弁制御)は入っています。
(2)冷水槽と温水槽のそれぞれに専用の熱源が接続され、送水切換えがない場合は可能です。
(3)可能です。
(1)非蓄システムからの追加入力項目はそれほど多くないため、特に蓄熱システムの入力が面倒になることはありません。
(2)負荷予測制御を利用すると負荷に見合った蓄熱運転を行うことが可能です。
(3)現状はできません。始端槽の水温による判別のみです。
(4)蓄熱時間帯と放熱時間帯は、曜日別に3パターン設定することができます。また、昼間の追掛け運転については、On/Off区間をいくつでも設定できます。
(5)可能です。
(6)現状はできません。
(1)蓄熱槽効率は、ピーク負荷時の槽内温度プロフィールの計算結果の積分値と槽の有効体積×設計利用温度差により計算できます。夜間移行率は、夜間生産熱量が全生産熱量に占める割合で計算できます。将来、これらを出力する予定です。
(2)可能です。蓄熱槽のモジュール画面で、「グラフを表示する」にチェックを入れてください。
(1)実用R値モデル(完全混合域+ピストンフロー域+温度拡散の組合せモデル)で、各時間ステップごとに完全混合域の温度と流入水温との温度差及び流入速度を用いてアルキメデス数を求めています。
(2)そのような計算になっています。
(3)2次側は可能です。1次側はできません。
(4)現状はできません。
(5)熱通過率(W/(㎡K))を設定して、その数値を元に計算されます。熱損失を計算しない設定も可能です。
(6)連結完全混合槽型では、適切な槽数と適切な連通管配置を実行すれば各槽内は完全混合で水温は均一という前提です。温度成層の場合も同様で槽への流入速や温度によって温度成層の状況は変化しますが、連通管上下位置の不適切により生じる死水域はないという前提です。
(7)切り替えは月日で指定できます。冷暖切り替えが連続日であれば、熱源で強制的に加熱、冷却します。間隔が空いていれば、その間は放熱と熱損失の成り行きで槽内水温は変化します。
(1)、(2)更新や追加を実施していく予定です。また、ユーザが独自のモジュールを作成(Javaの知識が必要)して使用することが可能となっています。
給湯負荷パターンに応じて時刻別計算を行っており、給湯エネルギー消費量の他に、給湯配管からの熱損失、給水温度、給湯温度、貯湯槽内の温度等を時刻別に算出することが出来ます。
BEST1907以降のバージョンでは、水-水熱交換器モジュールにおいて、出口温度の自動調整機能をモード信号で切り替えるように変更されました。放熱用熱交換器は、一次側が排温水(高温)側、二次側が冷却水(低温)側に接続されているため、冷却水側を加熱するためには年間を通して暖房(加熱)モードで動作するように制御する必要があります。
BEST1907より前のバージョンでは、放熱用熱交換器の熱源制御モジュールにおいて通年「1_冷房」モードで制御する設定としていましたが、BEST1907以降のバージョンでは「2_暖房」モードに変更する必要があります。BEST1907より前のバージョンで作成した入力データを使用する場合はご注意ください。
一般
マニュアル・講習会テキストのモデルについての実測結果との比較は行っていません。マニュアル・テキスト例題以外のところでは、実建物との比較を行っています。未だ十分とはいえませんが、2009年空衛学会大会のBEST関連論文の連報(その59,60)や2009年日本建築学会のBEST関連論文の連報(22報)があります。他のソフトとの比較についても、未だ十分とはいえませんが、同じく空衛学会大会のBEST関連論文の連報(その47,49)があります。 これとは別に国際基準のBESTESTという企画に則り、シミュレーションのテストを行っています。BESTESTの実施結果も同じく空衛学会大会で発表(連報のその61)します。BESTESTの結果は、2008年から既に3報発表済みです。
・平林他:41510BEST連報第6報、2008年建築学会大会梗概、pp.1037-1038
・平林他:OS-14BEST連報その26、2008年空衛学会大会論文、pp.1105-1108
・平林他:41480BEST連報第15報、2009年建築学会大会梗概、pp.987-988
これらのBESTESTの結果、BESTの精度が確認されています。BESTESTだけでは限界がありますが、実測との比較は実測データそのものやその時の室の使われ方が正確に把握できない、プログラム間の比較は計算アルゴリズム上の避けられない数値の差がある、など難しい点もありますが、そういう検討を通してBESTの様々な側面からの改良点も見つかってきます。今後とも検討を続けたいと思っています。
建築
従来の最大負荷計算で使用していた気象データは、外気温,湿度,日射をそれぞれ独立して統計処理したため、実際には起こり得ない過剰な気象データでしたが、BESTで使用している設計用拡張アメダスデータは、時刻別気象の連続生起性と気象要素間の同時生起性を考慮した現実に発生しうる気象データになっています。その上で、ピーク負荷が現れることが予想される冷房と暖房合わせて5つの異なる気象条件について計算を行い、その中から最も大きい負荷を最大負荷としているためです。5種類の気象データの内容は、暖房用として、外気温と湿度の低い気象データセット、外気温が低くて日射の少ない気象データセットの2 種類、冷房用として、外気温とエンタルピーの高い気象データセット、外気温が高くて日射量の多い気象データセット、そして南面用に南面の日射量が多くて外気温の高い気象データセットの3 種類になります。
「室負荷」は、窓や壁(床、天井を含む)、人体、照明、機器、隙間風等に起因する熱負荷の合計で、「装置負荷」は、その室負荷に取入れ外気負荷を加えたものです。
異常に高い湿度になったのは、隙間風条件を無くしたことが原因です。隙間風がなく外気取り入れがないときにおいては、除湿装置がない限り人体からの潜熱により室内湿度は上昇していきます。その結果、非空調時や冬期の暖房運転時には湿度が高くなるという計算結果になります。したがって、隙間風がない空間があるとしても、少しの隙間風を入れておいた方がよろしいです。
国土交通省の建築設備設計基準に示された計算方法は定常熱負荷計算です。BESTでの計算方法は非定常熱負荷計算であるため、計算方法が根本的に異なります。また、計算法の他に気象データの違いや、BESTでは予冷熱時間を考慮した最大熱負荷計算が出来ることなどの違いがあります。
空調
ご指摘のとおり、室内機のファンは負荷がかからなくても定格消費電力となる仕様になっています。これは、現状では空調時間内であれば負荷がかからなくても室内機ファンは稼動するのが一般的と考えたためですが、将来的には、種々の機種に対応できるように、室内機のバリエーションを増やしていきたいと考えております。
「技術情報」の「試算例」の部分に掲載していますのでご覧ください。
その他の設備
槽内水温のモデルについては実験から求めたものですから誤差は少ないですが、実運転との比較という意味では、空調機側二方弁のサイズ選定の適不適、水及び空気側の設計温度或いは実温度差によって還り水温が変動しますから一概に何%等はいえません。また熱源側吸込み三方弁制御(定温蓄熱制御)の制御動作の設定不全があると大きな誤差を生じます。これらの設計条件と運転制御条件、水温条件が整合していれば誤差は僅かです。BESTプログラム全体としての精度としては、負荷計算から始まり、様々な要因が影響してきますので、現状で何%とはいえません。
BEST1907より放熱用熱交換器のモジュール(水-水熱交換器モジュール)が更新されたため、以前のバージョンで作成した物件データを取り込んだ場合は、放熱用熱交換器の熱源制御の設定を変更する必要があります。以下の手順に沿って変更してください。
1)放熱テンプレートの中にある放熱用熱交換器の熱源制御モジュールの入力画面を開きます。
2)放熱用熱交換器の熱源制御モジュールの入力画面で、「OPE1/夏期」、「OPE2/冬期」、「OPE3/中間期」の各期間の運用モードをすべて「2_暖房」に変更します(このとき「この冷暖房期間を使用する」にチェックが入っていることを確認してください)。
3)「OK」をクリックして熱源制御モジュールの入力画面を閉じます。
一般
作業フォルダに書込権限を付与してもらう必要があります。
空調
予め接続が行われた2次ポンプテンプレートが開発されていますので、そちらをご利用下さい。
2次ポンプ設定するためには、熱源テンプレートと空調機テンプレートの間に独自にポンプモジュールを登録・接続する必要があります。一般ユーザーがこの設定を行うのは手順がやや煩雑です。
マニュアルについては、セントラル空調の場合「BEST共通操作マニュアル」と「BEST-P 空調設備(セントラル)操作マニュアル テンプレート機能を使用した建物全体の計算例操作説明書」が基本となります。ただ、複数のマニュアルに記載が分散化しているため、はじめて取り組む方にとって必ずしも分かりやすいものになっていなかったかも知れません。今後改訂を図りたいと思います。
ユーザーの声
BEST に関するユーザーからの声を紹介します。
BEST を利⽤している⽅々から寄せられた様々な疑問にお応えしていますので、参考としてご活⽤ください。