FAQ
このページでは建築物ホールライフカーボン算定ツール(J-CAT)に関するよくあるご質問と回答を紹介します。なお、質問については、J-CATの使用者から実際に寄せられた質問等をもとに、充実していきます。
(最終更新日 2025/6/17)
- Q 2 算定方法に関すること update!
- Q 3 その他 update!
Q 1 使用登録等に関すること
- Q 1-1 使用登録に使うメールアドレスは、社内で複数名が使う共有アドレスでも構いませんか?
- A 構いません。ただし、使用登録者は1名としてカウントしますので、登録者限定のオンライン講習会等に参加できるのも1名に限られます。
- Q 1-2 J-CATのファイルを破損・消去などしてしまい、再度ダウンロードしたいときは、どうすればいいですか?
- A お手数ですが、初回と同じ手順で改めて使用者登録の上、ダウンロードしてください。なお、使用登録者のリスト上では、メールアドレスが同じであれば古い方の登録を消去します。
- Q 1-3 登録した所属などが変わった場合、変更届は必要ですか?
- A 登録したメールアドレスが変わらない限り、特に必要ありません。メールアドレスが変わったときには、講習会案内や算定ソフトの更新情報等を受け取るためにも、変更登録をされることをお勧めします。なお、変更登録は、初回と同じ手順で進める必要がありますが、ダウンロードの画面が表示された時点で変更登録は完了するので、再度ダウンロードまで行う必要はありません。
Q 2 算定方法に関すること
- Q 2-1 【算定法による算定結果の違い】標準算定法と簡易算定法で同一の建物のWLCを算定した場合、算定値の違いに一定の傾向はあるのでしょうか?
- A 一般に、同一建物のWLCを算定した場合、簡易算定法の算定値は標準算定法の算定値より大きくなります。標準算定法は、簡易算定法に比べて広範囲の資材について数量を計上する分、手間もかかりますが正確性も増すため、数値が小さくなる傾向があります。一方、簡易算定法は、主要資材数量からその他資材数量係数を推定する係数を、安全側(不利側)となるように割増をしています。
- Q 2-2 【GHG排出量の表示】J-CATによるGHG排出量の算定結果は、どのように表示できますか? NEW!
- A J-CATでは、次の3種類の単位でGHG排出量を表示可能です。
①資材製造と施工段階(A1~A5)・使用段階(B1~B7)・解体段階(C1~C4)の総GHG排出量:ton-CO2e
② ①を延床面積で除したもの:kg-CO2e/m2
③ ②を評価年数で除したもの:kg-CO2e/m2年
以上3種類の表記は、詳細算定結果シートのW6セルのプルダウンにて変更可能です。 - Q 2-3 【評価期間と建替周期】新築について算定する場合、評価期間と建替周期は同じ年数を入力する必要がありますか?
- A 原則は同じ年数を入力することとしています。値は、CASBEE-建築(新築)評価マニュアルの建物用途ごとの耐用年数を参照下さい。ただし、長寿命化評価等を想定し、異なる年数の入力も可能な仕様としています。
- Q 2-4 【建物の耐用年数】耐用年数を80年、100年、120年とすることは可能でしょうか?
- A 長寿命化の取組みを行う前提で、耐用年数を延長することは可能です。
- Q 2-5 【資材の数量】各資材の数量には、図面からそのまま拾った数量(壁面積から算出した石膏ボードや壁下地、クロスなど)と、実際に施工現場での歩留まりを考慮した少し多めの発注数量・使用数量のどちらを入力するのが適切でしょうか?
- A 図面を元に積算基準(公共建築工事積算基準)に従って拾った数量を入力することを推奨します。したがって、積算基準外の施工現場で余分に発生した各建材の数量分は、原則入力対象外としています。
- Q 2-6 【入力する資材の範囲】入力細目に「3,9 その他」という項目がありますが、見積上のどこまでを入力するべきでしょうか。マニュアルでコードが選べる資材以外は入力できないので、当てはまるものはなるべく入力するという認識でしょうか? NEW!
- A 原則として数量算定できるものはすべて入力しますが、雑鉄骨などの形状が煩雑なものについては金額比率入力とすることも可能です。
- Q 2-7 【金額比率入力】金額比率入力とは何ですか? NEW!
- A 数量が不明な資材や該当する資材コードが無い資材について、資材費全体に占める当該資材の金額の比率を入力する方法です。入力シートの最下段近くに「基礎 一式工事分(上記に含まれない数量算定以外の工事分)」として入力欄があります。
- Q 2-8 【複合単位の入力】複合単位の構成資材が見積書上に分散して書かれており、かつその数量が一致しない場合、どのように計上すればよいですか?
例えば、「石膏ボードt=12.5」と「LGS下地」で構成される「間仕切下地」について、見積上で数量が合わない場合は「石膏ボードt=12.5」と「LGS下地」にそれぞれの数量を入力するのですか? NEW! - A 次のいずれかの方法で入力が可能です(「間仕切下地」を例に回答します)。
①「石膏ボードt=12.5」と「LGS下地」に分けて入力する。
②複合単位「間仕切下地LGS+PB(両面)」を構成する分の「石膏ボードt=12.5」及び「LGS下地」は「間仕切下地LGS+PB
(両面)」として計上し、端数分は、「石膏ボードt=12.5」又は「LGS下地」として、その数量又は金額比率として計上する。
③すべて金額比率として計上する。 - Q 2-9 【EPDの組み込み方法】資材や設備について、J-CATに組み込まれていないEPDを、メーカーに開示してもらって評価することは可能でしょうか? もし可能な場合は、メーカーにcradle to gate(生産まで)などバウンダリを指定してもらう必要はありますか?
- A 現時点ではJ-CATに予め登録されたEPD以外を取り込むことは想定しておりません。確かにEPDによってはバウンダリが異なっており、J-CATではこれを統一的に扱うため、当面は予め登録されたEPDに限っているところです。
- Q 2-10 【EPDの追加算定】標準算定法でEPD行を追加したいので、算定ソフトの該当シートに新たに行を挿入し、そこへ既存のEDP行全体をコピーする方法で問題はないですか?
- A 上記の方法に加えて、次のセルで参照先がずれていないことをご確認ください。
「入力シート (A1~5,B2~5,C1~4)、W353:X356、AR353:AT356」
「Upfront Carbon 算定結果、J31:K39、V2:AB14」 - Q 2-11 【EPDを使用した解体時評価】マニュアルにはEPDの資材製造、施工、使用段階に関する記載はありますが、解体段階については評価されるのでしょうか? NEW!
- A EPDの解体段階(C段階)の数値は算定に用いておりません。C段階は、各建材を資材構成ごとに分類した後、リユース率等を乗じて最終的な廃棄物量を算出することで計算していますが、EPDの値からは資材構成を容易に特定できないため、算定から省くこととしております。
- Q 2-12 【土工事】半永久的に現場に存置される山留工事(親杭や矢板など)については計上し、工事の進行に伴い撤去される部刺し(切梁や構台など)については計上しないものとしてよいですか? NEW!
- A 現場に残置されるものはもちろん、工事後に撤去されるものも計上してください。なお、数量入力できない場合には金額比率で入力してください。
- Q 2-13 【地盤改良剤】地盤改良材について、セメント系固化材80kg/m3で設定されていますが、添加量の変更、添加材量の変更などの場合の換算はどのように考えればよろしいでしょうか。 NEW!
- A 添加剤量を変更する場合は、別の資材で適切なものがあればそちらを適用し、ない場合は比率補正に加えてください。比率補正の考え方についてはマニュアル27ページをご確認ください。
また、添加量が異なる場合の換算については、備考で設定されている厚さや長さを参考に補正するか、直近上位を採用してください。例えば、セメント系固化材が40kg/m3、使用量が1000m3の場合は、40(kg/m3)/80(kg/m3)として、1000m3x0.5=500m3とします。 - Q 2-14 【原単位がないコンクリート】算定ソフトに原単位がない強度のコンクリートには、強度の近いコンクリート原単位を割り当ててよいですか?(例えばFc18はFc24に割り当てるなど)
- A 直近上位強度の原単位を割り当てて下さい。
- Q 2-15 【原単位がない資材】標準算定法ツールに使用する資材の原単位がない場合、詳細算定法ツールにある原単位を代用、または組み合わせて複合原単位を作成してもよいですか?
- A 標準算定法において、現段階では登録されていないEPDや複合原単位の追加は不可としております。原単位の無い資材については数量算定対象外とし、「一式工事分(数量算定以外の工事分)」に含まれると想定して、デフォルト値20%又は金額比率を独自に設定して算出して下さい。
- Q 2-16 【原単位がない資材(数量大)】該当する原単位が無い資材の入力は、外壁、天井などで数量が大きい場合も「一式工事分」として扱って良いのでしょうか?
- A 各部位の大部分を占める資材については、極力類似する資材のコードを選択することが望ましいですが、どうしても該当する資材がない場合は、「一式工事分(数量算定以外の工事分)」に含まれるとして、デフォルト値20%又は金額比率を独自に設定して算出して下さい。
- Q 2-17 【原単位が無いSC杭】コード分類の2.2-41・51にSC杭が二項目(t=9 φ1000とt=12 φ1000)設定されていますが、鋼管の厚み、杭径が異なる場合の原単位の選択または数量換算はどのように考えればよろしいでしょうか? NEW!
- A 備考で設定されている厚さや長さを参考に補正してください。ご指摘の資材では、「PCコンクリート786.7kg/m、鋼管292.3kg/m」とされているため、入力したい資材の長さ当たりのコンクリート、鋼管の重量から按分してください。なお、それぞれの按分値が一致しない場合には、値が大きくなる安全側の数値を用いて按分してください。
- Q 2-18 【一式工事分の金額比率】一式工事分を金額比率で算定する場合、「建築工事金額」と「一式工事金額」で比率を出すと思うのですが、この場合の「建築工事金額」というのは、基礎、躯体、外装、内装すべての合計金額でしょうか? それとも基礎の一式工事なら、基礎工事金額と基礎工事の一式工事金額で比率を計算するのでしょうか?
- A 一式工事分を金額比率で算定する場合の「建築工事金額」は、基礎、躯体、外装、内装、それぞれの部位ごとの工事金額を用いてください。なお、GHG算定の考え方としては、一式工事金額や建築工事金額は材料費のみで算定し、施工費などの手間は加えないことがより確からしいものとなりますが、一般に材料・施工が混在する材工共の金額が大多数を占めるため、煩雑を避けるために基本的には施工費等も含めた総額で算定することを基本とします。この場合、材料費が全く含まれない場合に限り算定から除外できます。
- Q 2-19 【型枠】標準算定法では、型枠は×(資材数量を入力可能でない)と記載されている一方で、標準算定法ツール(エクセル)の3.9その他に「追_型枠★」があり、型枠の数量(m2)は積算書で読み取れるので、入力してよいですか?
- A 簡易算定法及び標準算定法では、原則として型枠は資材数量入力の対象外としています。ただし、RC造の場合には、型枠の数量入力を推奨しています。その理由は、RC造は他の構造形式に比べて型枠によるGHG排出量の全体に占める割合が大きく、数量入力することで、数量入力以外の躯体一式工事分の比率、デフォルト値20%を低減できる可能性が高いためです。
- Q 2-20 【免震装置】標準算定法で免震建物の算定をしたいのですが、免震ゴムや弾性すべり支承などの原単位はどうすればいいですか?
- A 簡易算定法及び標準算定法では、原則として型枠は資材数量入力の対象外としています。ただし、RC造の場合には、型枠の数量入力を推奨しています。その理由は、RC造は他の構造形式に比べて型枠によるGHG排出量の全体に占める割合が大きく、数量入力することで、数量入力以外の躯体一式工事分の比率、デフォルト値20%を低減できる可能性が高いためです。
- Q 2-21 【木材の産地】木材については、産地によって入力項目が分かれていますが、産地不明の場合はどのようになりますか? NEW!
- A 原則は産地を想定してコードを選択下さい。どうしても産地不明の場合、国産材を想定した標準値である、
コード:6.2-41 仕様:製材 (kg)
6.2-42 製材 (m3)
6.2-46 合板 (kg)
6.2-47 合板 (m3)
のいずれかを使用下さい。
また、樹種が不明な場合は樹種選択の欄で「樹種不明」を選択下さい。 - Q 2-22 【木製仕上げ材】仕上げ工事の胴縁や下地用合板も、《新_木材》の項目の製材として体積を出して入力でしょうか。 NEW!
- A 胴縁はありません。内装の金額比率補正で入力してください。下地用合板は内壁から選択してください。
- Q 2-23 【厚みの異なる間仕切壁】厚みが異なる間仕切り壁について、すべて算定ソフトの原単位「5.2-31間仕切下地」での「m2」で計上しましたが、石膏ボード(PB)の厚さや軽量鉄骨下地(LGS)による換算はどのようにすればいいですか?
- A 算定ソフトには、「5.2-31間仕切下地」とは別に、種類別・厚み別のボードの原単位、LGS下地の原単位が用意されているので、その中から類似仕様の原単位を選択下さい。
- Q 2-24 【サッシの面積】FIXや回転窓以外のサッシが多いため、アルミサッシ(4.3-05a)+ガラス(4.3-31-1~のガラス)の組合せで入力しようと考えています。この場合、アルミサッシの面積はガラス面積抜きで算定してよいでしょうか?
- A アルミサッシ(4.3-05a)の面積についても、ガラス面積を含んだ、見付面積を入力下さい。
なお、「4.3-09 アルミサッシ(FIX)」のようなサッシのみの原単位は、「4.3-01 アルミサッシ+ガラス10mm(単層-FIX)」等の原単位からガラスのみ除いたアルミ部材、スチール部材のみとなっており、サッシとガラスをそれぞれ見附面積で計上することで、重複なく計上することができます。 Renewed! - Q 2-25 【厚さが異なるガラス】その他項目でガラス工事の強化ガラスやフロートガラスを追加しようと思いますが、「5.3-21」に記載の厚み10㎜以外の場合、算定方法はどうなりますか? NEW!
- A 以下のいずれかの方法を採用することができます。
・数量換算する方法(詳しくはマニュアルp.28をご確認ください。)
・直近上位のコードを採用する方法
・金額比率補正で入力する方法 - Q 2-26 【原単位が無いサイディング】金属サイディング及び窯業系サイディングを入力したいのですが、どのように入力したら良いでしょうか? NEW!
- A 「金属サイディング」及び「窯業系サイディング」の複合原単位はJ-CATには実装されておりません。詳細算定法では複合原単位を作成可能ですが、標準算定法で入力する場合は、例えば次の例のように構成材量を分解して個別入力することが想定されます。
① 金属サイディング
・金属板:6.2-09 アルミ圧延製品、6.2-23 ガルバリウム鋼板
・断熱材:4.4-01 断熱材 スタイロフォーム25t
・アルミ箔:6.2-09 アルミ圧延製品
② 窯業サイディング
・セメント強化けい酸カルシウム板:6.2-93 その他の窯業・土石製品
・断熱材:4.4-01 断熱材 スタイロフォーム25t
・アルミ箔:6.2-09 アルミ圧延製品 - Q 2-27 【断熱材】標準算定法では断熱材の項目はありませんが、数量がわかり数値に反映したい場合は、内壁や天井等の項目にコードを追加して算定することは問題ないですか? NEW!
- A 問題ありませんが、算定対象としていないため他事例と比較した際に値が大きくなる可能性があります。
- Q 2-28 【鋼製建具】外部開口部の鋼製建具(スチールドア)の原単位がありません。その一方で、アルミサッシ(4.3-05a)の備考欄には「アルミ12kg、スチール1.7kg」と記載がありますが、外部開口部の鋼製建具もアルミサッシ(4.3-05a)として算定するのでしょうか?
- A 外部開口部の鋼製建具(スチールドア)は数量算定対象外とし、「一式工事分(数量算定以外の工事分)」に含まれると想定して、デフォルト値20%又は金額比率を独自に設定して算出して下さい。
また、鋼製建具内のガラスは、内部開口部、外部開口部の両方とも別途数量を拾って算定して下さい。
なお、内部開口部の鋼製建具(スチールドア)は、スチール扉(5.3-01)の原単位を適用して、数量を拾って下さい。 - Q 2-29 【造り付け家具】建物の造り付け家具(ベッド、机、棚)は算定する必要がありますか?
- A 造り付け家具は、入力シートの「5.9内部雑」の原単位と材料が一致する場合に算定対象としてください。それ以外は算定対象外とし、「一式工事分(数量算定以外の工事分」に含まれると想定して、デフォルト値20%または金額比率を独自に設定して算定してください。
- Q 2-30 【ステンレス製の手摺】ガラス手摺、アルミ製の手摺の入力コードはあるが、ステンレス製の手摺の入力コードはないので、「4.9-03バルコニー手摺」として算定すればよいですか?
- A ステンレス製の手摺は算定対象外とし、「一式工事分(数量算定以外の工事分」に含まれると想定して、デフォルト値20%または金額比率を独自に設定して算定してください。
- Q 2-31 【シーリング工事】内外装工事のうち、シーリング工事は何れに判別されるのでしょうか? NEW!
- A 14工事細項目以外であり入力不要です。
- Q 2-32 【エキスパンションジョイント】内外装工事のうち、エキスパンションジョイントは何れに判別されるのでしょうか? NEW!
- A 類似する資材がない場合は、金額比率入力としてください。
- Q 2-33 【額縁】内外装工事のうち、額縁は何れに判別されるのでしょうか? NEW!
- A 14工事細項目以外であり入力不要です。
- Q 2-34 【キャットウォーク】内外装工事のうち、キャットウォークは何れに判別されるのでしょうか? NEW!
- A 雑鉄骨が適当と思われますが、想定資材と異なる場合は金額比率入力としてください。
- Q 2-35 【バルコニー手摺】標準算定法入力シートの「4.9-03 バルコニー手摺」以降の5項目は、住宅/非住宅に関わらず、高さ1100程度のバルコニー手摺(設備バルコニーや外部通路の手摺など含む)について入力すると理解して良いですか。また、鉄骨階段の手摺も該当しますか?
- A そのように理解して数量を入力して下さい。なお、鉄骨階段の手摺は、鉄骨階段の鉄骨量に手摺の重量まで含まれている場合は入力不要です。含まれていない場合は、バルコニー手摺にて別途入力して下さい。
- Q 2-36 【設備架台の鉄骨】設備架台鉄骨は、「3.3-01鉄骨」に該当しますか? NEW!
- A 「3.3-09 雑鉄骨」が適切かと思われますが、備考を確認し適宜入力してください。
- Q 2-37 【グレーチング】内外装工事のうち、グレーチングはどこに仕分けされるのでしょうか? NEW!
- A 「3.3-09 雑鉄骨」が適切かと思われますが、備考を確認し適宜入力してください。
- Q 2-38 【金物、受金物】金物や受金物の数量は多いと思われますが、算定しなくてもよいですか?
- A 「3.3-09 雑鉄骨」が適切かと思われますが、備考を確認し適宜入力してください。
- Q 2-39 【木造建築物の構造金物】構造金物の金額と数量を把握できるケースでは(ただし金物重量・体積は不明)、次のどちらの方法が適切でしょうか?
①金物それぞれの重量を推定し、総重量を入力シートに記載する
②重量が不明なので、金額比率で算定する NEW! - A 構造金物は躯体に入力してください。また、単位重量を把握でき、算定根拠を示すことができるのであれば①が推奨されますが、そうでなければ②が適切と思われます。なお、その場合の原単位としてはボルトが適切と思われますが、使用する金物の構成資材を確認した上で、適切な方を選択してください。
- Q 2-40 【防水工事の分類】防水工事について、防水の種類や工法による分類を教えてください。
- A 次下記を参考に分類して下さい。
・露出アスファルト防水(屋根):4.1-21屋根露出防水
・保護アスファルト防水(屋根):4.1-01屋根歩行防水
AIJ_LCA&LCW_Ver5.01の「資材構成シート」に複合原単位の資材構成の記載※がある通り。
(※ 4.1-21 屋根 露出防水 (断熱材を除く)=アスファルト防水、4.1-01 屋根 歩行防水 (断熱材を除く)
=押さえコンクリート60t+溶接金網+アスファルト防水)
・塗布防水(屋根):4.1-22シート防水
・塗膜防水(屋根):行コード2072011塗料(詳細算定法) - Q 2-41 【外構工事の算定】算定対象とする範囲として外構工事も含まれますが、細目に「外部床」がありません。外構工事も算定に含める必要がありますか?
- A 原則として算定の対象範囲となります。コンクリート、鉄など数量化できるものは、躯体など他の細目へ計上し算出下さい。それ以外の数量入力できないものについては「一式工事分(数量算定以外の工事分」に含まれると想定して、デフォルト値20%または金額比率を独自に設定して算定してください。
- Q 2-42 【土木工事の扱い】造成工事などの土木工事は算定に含めないということでよいでしょうか?
- A 原則として含めませんが、内訳に杭・基礎、躯体に該当するものが含まれる場合には入力してください。
- Q 2-43 【オペレーショナルカーボンの新築と既存の区分】オペレーショナルカーボンの算定(B6,B7)において、「新築」と「既存」の線引きの定義を教えてください(例えば、竣工後1年未満は新築、同1年以降は既存など)。また、「新築」を選択する場合に、CASBEE建築(新築)の算定をしないで行う方法はないですか? NEW!
- A 消費エネルギーの実績値がある場合「既存」とし可能な限り実績値を入力してください。実績値がなくCAASBEEの値を採用する場合を「新築」としてください。
「新築」とした場合のCASBEE以外の算定方法はありません。 - Q 2-44 【電気・水道・ガス等の入力】実績データがない場合、年間の電気・水道・ガス・廃棄物の使用量はどのように入力するのでしょうか? NEW!
- A 実測データがない場合は、「入力シート(B6,7)」のE5セルにて「新築」を選択し、以下の方法で入力を進めてください。詳しくはマニュアルp35~38をご確認ください。
①電力量・ガス量・石油量について
「CASBEE-建築(新築)」におけるライフサイクルCO2評価のうち運用時のエネルギーに係るCO2排出量結果のみを(1)消費エネルギー量集計表の「(新築)電力、ガス、石油合計」に転記してください。
②上水・下水・廃棄物量
マニュアルに記載の参考値を基に想定して、(1)消費エネルギー量集計表の「上水消費量」「下水消費量」「一般廃棄物量」に入力してください。 - Q 2-45 【井戸水利用量】上水消費量の入力は水道水のみを記入し、井戸水利用分は省略してよいですか? NEW!
- A 井戸水利用分は、上水使用量から省いて構いません(下水使用量には含めてください)。なお、井戸水利用に係る電力消費量は同シート(既存)消費電力量に含めて入力してください。
- Q 2-46 【工事用水】工事で使用する水は、J-CAT上ではどの項目に当てはまりますか? NEW!
- A 排出の段階によります。A1-A3の場合は、14工事細項目以外に含まれ、自動算定されます。A4-A5の場合も自動算定されます。B7の場合は、入力シート (B6, 7)の「上水消費量」にて入力してください。
- Q 2-47 【下水排水量】下水排水量の算出に対する基準(排水率など)はありますか? NEW!
- A J-CATでは下水排水量の基準値については提供しておりません。冷却塔や中水利用設備の設置、湧水量の多い地域等では実態に合わせて入力してください。なお、特段の理由がない場合には「上水消費量=下水排水量」となります。
- Q 2-48 【冷媒管長】冷媒の初期充填量の算定のために必要な冷媒管長について、算定時点で未確定の場合はどのように算出すればよいですか?
- A マニュアル内に空調容量当たりの冷媒液管長の目安が示されているので、参照して下さい。
- Q 2-49 【複数空調機器の年平均漏洩量】空調機器別の年平均漏洩量において、同じ項目の中で3種類以上の機器を有するとき、どのように記入すればいいでしょうか?
- A 空調冷媒-1、空調冷媒-2以外の列も使用し、空調冷媒の情報を入力ください。44行目(更新周期)~48行目(廃棄時フロン回収率)を各空調冷媒の値に変更の上、L49~L56のセルの数式を使用する列の49~56行目にコピーして算定してください。
- Q 2-50 【放射空調の評価】J-CATのWLC算定に際し、対流空調のみならず、放射空調の考慮は可能でしょうか?
- A 放射空調のオペレーショナルカーボンについては、BESTなどのエネルギーシミュレーションツールを使って求めたBEI値により評価が可能です。
- Q 2-51 【電力の排出係数】[入力シート (B6, 7) ]にて既存の消費電力量による算定を行う際に、原単位はセルE21の[5111001 事業用電力]が適用されることになっていますが、ここに実際の電気事業者が公表しているCO2排出係数を直接入力して変更することは可能でしょうか?
- A J-CATでは、エネルギーに関して算定・評価の目的に応じて原単位を変更することが可能となっています。採用した原単位を算定結果の特記事項や詳細算定結果の原単位の欄に明記して、算定条件を明確にすることを強く推奨します。
特に気候関連情報開示に関するSSBJ基準案において、Scope2についてはロケーション基準及びマーケット基準により測定したGHG排出量の開示が求められていることにご留意ください。 - Q 2-52 【創エネルギー量】「入力シート (B6, 7)_GHG」のセルH20に入力した年間創エネルギー量は、GHG・CO2計算にはどのように使われていますか? NEW!
- A 創エネルギー量集計表については、現状では算定結果には用いず、参考情報として任意に入力する項目としています。(消費エネルギー)-(創エネルギー)の入力に加えて、創エネルギー量自体を把握できた方が良いとのご意見を反映した形となります。
- Q 2-53 【太陽光発電設備の関連設備】太陽光発電設備について、入力シートには太陽電池・接続箱・パワーコンディショナがありますが、それ以外の設備(蓄電池・BEMS機器等)については、どのように考慮したら良いでしょうか? また太陽光発電設備に関わるケーブル等の電材は、自動計算の電気設備に含まれるものとして良いでしょうか? NEW!
- A J-CAT_ve2.1時点では、太陽電池・接続箱・パワーコンディショナ以外の電気設備のエンボディドカーボンは、用途と規模による統計値で算出されますので入力は不要です。
また、太陽光発電設備設置により追加となるケーブル等の原単位については、Ver.2.1時点では未整備のため、算定対象外となります。
なお、今後の更新で太陽光発電関連設備の原単位が追加された場合には、それに準じて入力を行ってください。 - Q 2-54 【維持保全の入力項目】B2の「維持保全」には、何かを入力すればいいですか? NEW!
- A 維持保全については、建物全体のエネルギー消費量に対する施設管理に係る室のエネルギー消費量の割合を入力してください。特定が難しい場合は延床面積に対する施設管理諸室の面積割合を入力してください。
- Q 2-55 【更新周期、修繕率】更新周期、修繕率について初期値が入力されていますが、数値の変更は可能ですか?
- A 数値の変更は可能です。ただし、最新の(公社)ロングライフビル推進協会(BELCA)のデータ集や(一財)建築保全センター(BMMC)の建築物のLCCデータ集の最新値、実績などの妥当な根拠に基づいた数値である必要があります。
- Q 2-56 【太陽光発電設備の耐用年数】建物の耐用年数は、CASBEEを利用して30年や60年に設定されますが、太陽光発電設備の耐用年数は何年でしょうか?
- A 建物の耐用年数とは別に、資材・設備ごとに更新周期が設定可能なので、それぞれに適切な周期を設定して算定することが可能です。なお、ツール開発SWGで行ったケーススタディでは、太陽光発電設備の更新周期は20年としています。
- Q 2-57 【新築時等の廃棄物量】J-CATでは、日本建築学会のLCAツールとは異なり、新築時に出る端材や残土の処理をはじめ新築・建替・修繕・改修時の廃棄物量が、WLCの集計表には反映されていないように思いますが、どうですか?
- A J-CAT(2024.5試行版)では、新築・建替・修繕・改修時の解体処理と廃材搬出(道路輸送)の環境負荷は、廃棄物処理分を含む工事分倍率にて計上されているものと考え、二重計上を避ける意図で、あえて日本建築学会のLCAツールで算定されている新築、建替、修繕、改修時の「廃棄処分」の値を未計上としております。
- Q 2-58 【解体段階の評価】標準算定法の解体段階の評価について、「資材数量に建設時の端材率及び廃材のリユース率を乗じて算出する。」とある一方、算定ソフトには「端材率」を入力する箇所がないのですが、これはデフォルトで設定されているということでしょうか? また、C1~C4はどのように計算しているのか教えてください。
- A 建設時の端材率、資材のリユース率、資材のリサイクル率、廃材のリユース率、輸送にかかるCO2計算及び解体処理にかかるCO2計算の係数については、日本建築学会「LCA指針」のデフォルト値を引用してJ-CATのデフォルトとしています。
また、C1~C4は次の2つの計算結果を合わせたものとなっています。
①輸送にかかるCO2計算
本ツールでは、資材構成シート(非表示)で各資材の廃棄物発生品目とその割合が設定されており、入力した資材数量が設定された割合で各廃棄物発生品目に分類されるようになっています。廃棄物発生品目ごとに集計した後、リサイクル率を乗じて、廃棄処分とリサイクル処理に分けて輸送にかかるCO2を計算しています。
②解体処理にかかるCO2計算
解体時に発生する廃棄物量に、電気と軽油のエネルギー消費量(kWh/廃材t、MJ/廃材t)及び各エネルギーのCO2排出原単位を乗じて、解体処理にかかるCO2を計算しています。 - Q 2-59 【CO2固定量の反映】J-CAT標準算定用の算定結果のシートにおいて、木材の炭素固定量、コンクリートのCO2固定量はホールライフカーボンとは別に表示されるようになっています。これらのCO2固定量は、今後、ホールライフカーボンの算定に反映されるようになっていくのでしょうか NEW!
- A 現時点では、炭素固定量は参考値扱いとして、ホールライフカーボンには含まないこととしています。今後の扱いについては未定です。
- Q 2-60 【木材のCO2固定量】算定結果に参考として表示される木材のCO2固定量がありますが、この部分に反映されるのは新木材に入力した場合のようです。外装内装で木材を入力して、固定量に反映させるためにはどうすればいいですか。 NEW!
- A 外装内装でCO2固定量を算定することはできません。内外装資材についても新_木材の欄に入力して算定してください。
- Q 2-61 【コンクリートのCO2固定量】マニュアルの下記の図中に記載されているコンクリートのCO2固定量の値とは、どのような位置付けですか?
p.41 簡易算定法 図2-8 コンクリートのCO2固定量の参考値
p.69 標準算定法 図3-9 コンクリートのCO2固定量の参考値 - A 「図2-8、図3-9 コンクリートのCO2固定量の参考値」として示した値は、汎用製品の値では無く、以下①、②などの前提条件を有する暫定値です。現在、整備進行中のJISに基づくCO2固定量の測定・検証の実用化段階においては、これに基づく測定・検証値によることとなります。
前提条件①:JISなどの共通した算定ルールに基づく測定値ではない。
前提条件②:小ロット生産による試験的な製品のCO2固定量であり、特殊な製造方法による排出量についても本来は考慮すべきである。
図2-8等に書かれた「参考値」を、図2-6等の入力シートの「樹種・炭素固定係数入力欄」(デフォルトは空欄)に入力すると、コンクリートのCO2固定量を算定することができます。
Q 3 その他
- Q 3-1 J-CATは登録商標ですか?
- A 「J-CAT」(文字列)は、(一財)住宅・建築SDGs推進センターの登録商標です(区分:第9類、第36類、第37類、第42類)。
- Q 3-2 「J-CAT 2024.10正式版」は、その前の「J-CAT 2024.5試行版」と何が違いますか?
- A 「J-CAT 2024.5試行版」で使用している排出量原単位は、2005年産業連関表に基づく(一社)日本建築学会のLCA原単位データベースを基本としていますが、当該データベースが2015年産業連関表に基づき2024年3月に改訂されたため、これに対応して改訂したものが「J-CAT 2024.10 正式版」です。詳しくはこちらをご覧ください。
- Q 3-3 J-CATのマニュアルや算定ソフトを複製しても良いですか?
- A 使用登録者が自身のバックアップ用として複製することや、算定結果を入力内容も含めて保存するために予め算定ソフトの複製を別途用意しておくことは構いません。
一方で、マニュアルや算定ソフトを単に複製して頒布することは、固くお断りします。 - Q 3-4 J-CATのマニュアルや算定ソフトの一部を他の著作物に転載することはできますか?
- A J-CATのマニュアルや算定ソフトは、(一社)日本建築学会の「建物のLCA指針」や(一社)不動産協会の「GHG排出量算定ツール」の内容の一部の利用許諾を得て作成しており、J-CAT本来の目的以外での利用が原則として認められていません。このため、J-CATのマニュアルや算定ソフトの一部を他の著作物に転載することは、固くお断りいたします。
なお、算定結果シート又はその一部を算定対象となった建築物に関する報告書等に掲載するといった本来の目的に沿った使用の場合や、論文等において出典を明記した上でJ-CATの記載内容の一部を紹介するといった著作権法で認められている引用の場合は、この限りではありません。 - Q 3-5 J-CATによる実際の建築物のホールライフカーボンの算定を、IBECsに依頼することはできますか?
- A 残念ながらIBECsには算定のご依頼に応えられる体制がないので、その建築物に関わる設計事務所、建設会社等にご相談ください。
- Q 3-6 J-CAT使用登録者に求められる算定結果の報告は、「WLC又はアップフロントカーボン」とありますが、アップフロントカーボンで報告する場合、残りのエンボディドカーボン等はすべて0にして提出する必要がありますか? NEW!
- A デフォルトのままで問題ありません。
※「ゼロカーボンビル推進会議/公開資料」のページに、連続講座第3シーズン第1回「建築物ホールライフカーボン算定ツール:J-CATの概要と使用方法」(2024/5/20開催)の質疑応答記録を掲載しましたので、あわせてご参照ください。(2024/6/11)